第13回 日本 芸術センター記念ピアノコンクール 閉幕

 
 

 これまで東京芸術センターと神戸芸術センターにてそれぞれ開催していた芸術センター顕彰委員会主催によるピアノコンクールを一つにまとめ、これまでの開催回数をカウントした新名称「第13回日本ピアノコンクール」が神戸芸術センターにて開催されました。

 第1次予選は課題曲と自由曲のテープ審査、2次予選は1人25分程度のプログラムでシューマンホールにて公開審査、本選は1人40分程度のプログラムで芸術劇場にて公開審査が行われました。予選・本選と1人の演奏時間が長く、ソロリサイタルを開催する力量のあるピアニストでなければ通過するのが難しい内容のコンクールとなっていますが、今回も日本各地から、そして海外からもエントリーがあり、大変な熱演が繰り広げられました。

 その多数の応募があった中から見事金賞に輝いたのは、上海よりエントリーされた楊 東岩さんです。そして、銀賞には樋上 眞生さん、銅賞には桑 早穂子さんが入賞され、本選に出場した12名のピアニスト全員に招聘証が授与されました。

 この12名は今後日本芸術センター主催の定期演奏会に出演して頂きます。コンクールだけで終わらず、その後の演奏活動をサポートするのもこのコンクールの大きな特色の一つです。

 

 

 

 

 
■受賞・入選ピアニスト PROFILE

金賞

楊 東岩

5歳よりピアノを始める。 2004年第10回河北省国際児童ピアノコンクールで1位入賞。 2005年上海音楽学院附属小学校に入学し、 霄副教授に師事。 2008年上海音楽学院附属中学校入試にて成績1位で入学し、上海音楽学院ピアノ学部指導研究監督であるDr.毛翔宇教授に師事。奨学金を取得し授業や部活動に積極的に参加する。 川地震発生の際はチャリティーコンサートを開催し、募金協力する。16歳で初めてのソロリサイタルを開催。 2010年上海、蘇州などでも室内楽コンサートに参加。 2012年第9回上海音楽学院国際ピアノコンクールに参加し、HongkuanChen,DmitriBashkirov,MackMcCrayに師事。 また、上海音楽学院でMaestro Fou Ts'ongより指導を受ける。

 

 

銀賞

樋上 眞生

京都市立芸術大学卒業。
2005年9月にロシア国立モスクワ音楽院大ホールにて開催された「日本の心」フェスティバルのオープニングコンサートに出演。 2007年にはウィーンに留学し、S.アーノルド氏のレッスンを受講。
2008年にはウィーンマスターコースにおいて S.メラー氏のクラスを受講し、優秀者に贈られるロザリオ・マルチアーノ賞を受賞。また、S.メラー氏の推薦を受けて2009年5月にウィーンにて自身初のソロリサイタルを開催し好評を博す。第20回宝塚ベガ音楽コンクール第2位、併せて会場審査員特別賞を受賞。第8回堺国際ピアノコンクール第1位。

 

銅賞

桑 早穂子

京都女子大学発達教育学部教育学科音楽教育学専攻卒業、
京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。
第4回神戸芸術センター記念ピアノコンクールにて銀賞受賞。
2012年に神戸にてソロリサイタルを開催。
京都女子大学ニューイヤーコンサート2013「ピアノ!ピアノ!!ピアノ!!!」に出演。
これまでに、宮村トヨ子、安田かずみ、阿部裕之、小林玲子、
土居知子、大谷正和、上野真の各氏に師事。

 

 

前田 祐里

18歳の時ドイツ、"青少年のためのエトリンゲン国際ピアノコンクール"でファイナリストとなり留学を決め、
菊里高校卒業後マンハイム音楽大学入学、2009年2月に満場一致の最優秀の成績で卒業、
2013年同大学ソリステン科を卒業、国家演奏家資格を取得。
これまでに全日本学生音楽コンクール3位、ウィーン音楽コンクール1位、
イタリア青少年バルレッタ市国際ピアノコンクール1位、
マッカーニョ市国際ピアノコンクール1位なしの2位を二度、
ステファーノ・マリッツァ国際ピアノコンクール2位受賞。
これまでにDeutsche Staatsphilharmonie Rheinland-Pfalz、Orchestre de Cannes、Philharmonie Baden-Badenと共演。
現在ニース国際ピアノコンクールでの審査員をつとめている。
これまでに大口光子、ロベルト・ベンツ各氏に師事。

 

 

藤野 誠也

桐朋学園大学卒業。
アメリカ・クリーブランドピアノコンペティション優秀賞、九州・山口ジュニアピアノコンクールグランプリ受賞、
フッペル鳥栖ピアノコンクール第2位、全日本学生音楽コンクール第1位、
ローゼンストック国際音楽コンクール5位(1位なし)、飯塚新人音楽コンクール第3位
大阪国際音楽コンクール第1位、神戸芸術センター記念コンクール招聘証受賞し神戸にてリサイタル開催。
21世紀ピアノコンクール第3位。北九州芸術祭音楽コンクール大賞受賞、フランス各地にて音楽祭出演。
岐阜国際音楽コンクール第3位。
現在、別府大学短期大学部・筑紫女学園大学短期大学部非常勤講師。
これまでに、中村順子、有賀和子、M・ボスクレセンスキー、F・ゴトリップ、大島妙子各氏に師事.

 

 

           

菊池 文子

2001年、第一回弥生の里ジュニアピアノコンクールにて小学生の部、第二位及びRKB毎日放送賞。
2008年、第17回ちば音楽コンクールにて大学生・一般の部、第一位。
2009年、大学より短期留学奨学金を得て、ドイツ・ハノーファー音楽・演劇大学に留学。
2010年、Asia International Piano Academy & Festival Competition in KOREA 金賞受賞。
2011年、千葉県支部新人演奏会に出演。
2012年、九州交響楽団と共演。
第36回ピティナピアノコンペティション特級全国決勝大会セミファイナリスト。
日本財団ランチタイムコンサートに出演。
2013年、「村田理夏子&ドゥバイヨンマスタークラス」受講。
ピアノを播本枝未子、倉沢仁子各氏に師事。東京音楽大学付属高校を経て、同大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)卒業。同大学院器楽専攻鍵盤楽器研究領域(ピアノ)修了。

 

 

           

多田 真理

東京芸術大学音楽学部、同大学院修士課程卒業。
またチューリッヒ芸術大学コンチェルトディプロム、明治安田クオリティオブ財団奨学生として
同大学ゾリステンディプロムを卒業。 これまでに日本国内外数々のコンクールで受賞。
ソロリサイタルを日本国内、スイス、ドイツで開催。また西宮交響楽団、
ニューフィルハーモニー千葉オーケストラ、Aargau Symphonie Orchester等と共演。 ピアノを石井なをみ、
迫昭嘉、Hans-Jurg Strub 、室内楽を迫昭嘉、Raphael Wallfisch, Friedmann Riegerの各氏に師事。

 

 

           

田舎片 麻未

全日本学生音楽コンクール大阪大会中学校の部第2位、
名古屋大会高校の部第2位.ピティナピアノコンペティションF級全国決勝大会ベスト賞、
G級全国決勝大会入選.ピアノフェスティバルin知多、一般の部最優秀賞.吹田音楽コンクール、
審査員奨励賞.レ・スプレンデル音楽コンクール2位(1位なし) ペトロフピアノコンクール大学の部1位。
浜松国際ピアノアカデミー、ミュージックアカデミーinみやざき受講。
これまでに、土居知子、清水皇樹、伊藤恵の各氏に師事。
愛知県立明和高等学校音楽科を経て、現在東京藝術大学器楽科4年在学中。

 

 

           

浅川 真衣

6歳より桐朋学園子供のための音楽教室にてピアノを始める。 15歳最優秀で修了。
06年東京国際フォーラム主催(フジテレビ共催)音楽コンクールにおいて第一位、
「熱狂の日」音楽祭賞受賞。各新聞、雑誌モーストリークラシックなどにとりあげられる。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007、2010に出演。
第7.9.13回浜松国際ピアノアカデミー修了生。2010年ロシアンピアノスクールイン東京選抜演奏会出演賞、
2012年同10周年記念コンサートに選出され表参道カワイパウゼにてリサイタル。
桐朋学園大学卒業、研究科修了。09-11年桐朋学園大学嘱託演奏員。
丸ビル35、新丸ビルアトリウムコンサートにて年回40回ほど演奏。竹内啓子、若林顕各氏に師事。

 

           

猪狩 雄斗

福島県いわき市出身。鈴木美弥子・山口泉恵・杉本安子・西川美知子・迫昭嘉の各氏に師事。
2006年第60回全日本学生音楽コンクール東京大会第2位及び全国大会第2位。
2008年アジア国際音楽コンクール第1位。
2009年第10回大阪国際音楽コンクール一般部門第1位及び
グランドファイナル=ガラコンサートにて大阪府知事賞受賞。
2011年ピアノを専攻する大学の友人4名で『image』(イマージュ) を結成。
各地で演奏活動を開始する。2012年第31回コンセール・ヴィヴァン新人オーディション合格、優秀賞受賞。
第7回東京芸術センターピアノコンクール本選銅賞。ミュンヘン国際音楽セミナー受講。
M.シェーファー氏に師事。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、
東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。現在東京藝術大学別科器楽専修1年在籍中。
坂井千春氏に師事。

 

 

          

渡辺 仁美


香川県出身。5歳よりピアノを始める。
大阪音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻特殊研究コース卒業、優秀賞受賞。桐朋学園大学院大学音楽研究科演奏研究専攻(修士課程)修了。
第13回香川ジュニア音楽コンクール金賞、第43回全四国音楽コンクール第1位、第16回堺ピアノコンクール山田康子賞(第2位)、第20回宝塚ベガ音楽コンクール入選、第25回香川音楽コンクール第1位、第4回神戸芸術センター記念ピアノコンクール銅賞。第34回霧島国際音楽祭賞受賞。ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団、Elise Shine Orchestraと共演。東京、大阪、兵庫、香川でリサイタルを開催。妹の愛(ソプラノ)との活動も精力的に行い、東京、香川でジョイントリサイタルを開催。2014年9月28日に高松市志度音楽ホール(香川県)にて、2015年3月21日に神戸芸術センターにて、ソロリサイタルを開催予定。
これまでに小森谷泉、岸本雅美、野島稔、奈良場恒美、若林顕の各氏に師事。

 

 

          

福田 真梨奈 

ピティナ全国大会E級ベスト10賞、F級銀賞。ショパン国際ピアノコンクールin ASIA全国大会出場。アールンピアノコンクールF級グランドファイナルにて優秀賞、プロコフィエフ賞。
松方ホール音楽賞本選会出場。第5回神戸芸術センター記念ピアノコンクール銅賞。
その他多数のコンクールに入賞。
京都フランス音楽アカデミーにてパスカル・ロジェのクラスを受講し,公開レッスン生に選ばれる。
また大学内オーディションにて選抜され、ピアノフェスティバル、定期演奏会等に出演。
これまでに渡辺純子、鳥居知行、石井なをみ、迫昭嘉、坂井千春、砂原悟の各氏に師事。
京都市立芸術大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻を経て、同大学院音楽研究科修士課程を修了。
現在各地でソロ演奏、器楽伴奏など精力的に活動している。

※敬称略・順不同
     
■審査員の紹介   公募により決定した審査員は下記の4名の方々です。


梶山 敦子

高等学校卒業後、ポーランド政府給費留学生として、国立ワルシャワ・ショパン音楽大学に入学。
同校大学院修士号を取得。1996年から99年にフィレンツェにてラザール・ベルマン夫妻に師事。
99年、大阪交響楽団と共演、第11回フェニックス・エヴォリューションシリーズに出演。
1999年から7年間、ウィーンにてロシア・ネイガウス派のレオニード・ブルンベルグに師事。
2004年イブラグランドプライズにおいて'成熟したアーティスト賞'受賞、
大阪文化祭参加。2008年クシシトフ・クジニック(vn.)とニューヨーク大阪でコンサート。
2010、12年兵庫県立芸術文化センターにてソロリサイタルを開催。2013年11月、カーネギー・ヴァイルリサイタルホールに出演予定。

 

ギグラ・カツァラバ (Guigla Katsarava)

旧ソヴィエト連邦、グルジアの首都トビリシに生まれる。
チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院で卒業時に最高位勲章、クラーヌィ・ディプロムを受賞。
ドイツにてヴァイマル・フランツ・リスト音楽大学で最高位資格コンサート・ディプロムを取得して卒業。
パリ国立音楽院では第3課程修了。
これまでに、レフ・ナウモフ、ラザール・ベルマン、ジェラール・フレミー各氏に師事。
国際コンクールの審査員も数多く勤めており、ヴァルディゼール国際コンクール(2008)フランシス・プーランク国際ピアノコンクール(2010)
コンクール・アニマート(2010)において審査員を務めた。
世界のマスタークラス指導にも力を注いでおり、フランシス・プーランク国際アカデミー(フランス)、ジョルジ・シェベック国際アカデミー(フランス)、
第4回神戸芸術センター記念ピアノコンクール審査員(日本)、パフォーミングアート(USA、ユタ州)
現在、演奏活動、パリ・エコール・ノルマル音楽院ソロピアノ科教授。

 

奈良井 巳城

97年国立音楽大学器楽科ピアノ専攻を最優秀の成績で卒業。第67回読売新人演奏会に出演。
97年チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院研修課程に入学。故L.N.ナウモフ教授の下で研修を積みクラスコンサートなどに出演。
05年、ドイツ作曲家E.プッチェル氏諸作品のレコーディングを実施(CD化)。同年CASIOキーボード「Privia」のテレビCMに出演。
2000年にノーティ音楽アカデミーを開設。全日本ピアノ指導者協会(PTNA)に所属し、ステップアドバイザー・ワンポイントレッスン・学校クラスコンサート・トークコンサートなどを全国各地にて務める。東京芸術センター記念ピアノコンクール、神戸芸術センター記念ピアノコンクール審査員、ショパン国際ピアノコンクールinASIA審査員。日本クラシック音楽コンクール審査員。全日本ピアノ指導者協会(PTNA)コンペティション審査員。PTNA正会員。
ノーティ音楽アカデミー代表。これまでに加藤伸佳、牧野さおり、江藤玲子、池澤幹男、A.ディエフ、故L.ナウモフに師事。



※敬称略・五十音順

Presented by Art Center of Tokyo